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南部美人inリトアニア その5

昨日は日本人経営の日本食レストランのお話をさせていただきました。しかし、その1店しかリトアニアには日本人経営の日本人シェフの店は無いという事で、あとは40店近くの日本食レストランが全部中国人やリトアニア人、韓国人経営でシェフの店だそうです。そんな日本人以外のお店で一番味が日本に近いと言われる「LABUKI」に行ってきました。お店の造りは純和風ですが、経営とシェフは韓国人です。メニューを見るとキムチを使った料理などもあり、なるほど、と思いました。しかし、寿司もしっかりとあり、寿司を注文させていただきました。味は、15年前のアメリカの寿司、というレベルでしたが、悪くはありませんでした。どうやって修業したのか聞いてみると、なんと驚くことに「ユーチューブで寿司の握り方を覚えた」と言っていました!!聞き間違いかと思い、2回聞いてしまいました。今の時代、日本食を日本で勉強しなくてもこのくらいのレベルが出来るのだ、という方に逆に驚いてしまいました。

この「LABUKI」という店でも日本酒を置いていましたので、「SAKE」としか書いていなかったので頼んでみたら、なんと日本の梅酒のメーカー「CHOYA」が造る日本酒でした。もちろん日本からではなく、別のヨーロッパの国で製造したものらしいです。驚きました。何も言わないで勝手に燗をつけて持ってきてくれたのも驚きましたが、その味わいは・・・・。ここでは書けません。

そんな日本酒がリトアニアNO2の和食の店でそれしか無い状態。日本人経営の店は実質酒を免許の関係で置けませんから、そうなるとリトアニアで日本酒を置いている店では、この「LABUKI」がNO1になってしまいます。そこで出される日本酒がこれでは、日本酒の味わいを勘違いされてしまいます。私は相当の危機感を覚えました。CHOYAの日本酒が悪いのではなく、もともと日本酒のメーカーではないCHOYAさんに私たちと同じレベルを求めることが問題があり、そもそもそういった流通ルートしかこの国に今まで無かったことが問題で、これから何としても本当の日本酒を流通させなければ日本酒全体にとって悲劇になってしまいます。

せっかく親日のリトアニア人が、日本食や寿司はおいしいけど、日本酒は・・・とならないように、責任を持って、しっかりとこの国でおいしいお酒を流通させていかなければいけないと感じました。まだまだやることは山積みです。アメリカや中国で日本酒が売れるのはもうわかりましたし、みんなが出来ることです。しかし、まだまだ未開の地は世界にあります。そういったところへしっかりとした日本酒の知識と味わいを届けていくことこそが私の使命でもあるのだと思っています。これからもしっかりと世界中に日本酒の価値と本当のおいしさを届けるために走り続けていきます。

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