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南部美人のこだわり 「しぼり」編

「ふね」「雫しぼり」、酒に合わせたしぼり方

南部美人では3種類の方法でお酒をしぼります。
通常のお酒は自動圧搾ろ過機(通称:ヤブタ)でしぼります。このしぼり方は全国の酒蔵でも最も一般的で、時間が早いことから酸化を防止する点としっかりとしぼれる事が利点です。
ただ、圧力が強いため、繊細なお酒である大吟醸などをしぼるのには向いておりません。

 

大吟醸などの繊細なお酒は「ふね」と言われる昔ながらのしぼりかたをします

 

ヤブタでしぼることに向かない大吟醸などの繊細なお酒は「ふね」と言われる昔ながらのしぼりかたをします。
袋にもろみを3Lくらいずつ入れ、それを横にして重ねていき、上から圧力をかけてしぼります。この「ふね」は圧力がヤブタほど強くなく、デリケートなお酒をしぼるのに向いています。
ただ、大量のお酒を早くしぼることはできませんし、袋を重ねていく事に非常に職人の技術が必要になること、そしてしぼる時間がヤブタと比べると長めのため、酸化をさせないようにしなければいけません。

 

雫しぼり

そして、最後のしぼり方は「雫しぼり」という方法です。これは通常の市販酒ではやらず、大吟醸の鑑評会出品酒のために行われる方法です。ふねと同じように袋にもろみを入れて、それをタンクの中につるします。30袋位つるしますが、これは自然の重力のみでしたたり落ちてくる「雫」の部分だけを取る方法です。

 

つまり自然の重力以外の圧力を一切かけずにしぼる超デリケートなしぼり方です。このしぼり方をすると、お酒として必要な成分だけが抽出され、必要ない雑味などは一切お酒に出てきません。まさに数珠の一滴を取る方法です。このしぼり方で出てきたお酒は香、味とも本来のポテンシャルを存分に表現でき、今まで飲んだことのないようなクリアーで繊細、そしてわかりやすい味わいです。
ただ、量が全く取れないことが欠点で、市販するお酒に採用すると、とんでもないコスト高となってしまうため、今では鑑評会出品酒用のしぼり方としてやっています。

 

鑑評会出品酒用のしぼり方

 

さらに、近年酒造りの長期化や地球温暖化の影響もあり、秋や春の気温が高くなる傾向にあります。しぼる機械は暖かくなるとカビの温床となり、特にヤブタは長期間使うことからカビの発生や、雑菌汚染により嫌な匂いが出ないように、真冬と同じ寒い状況に置く必要があります。

 

南部美人では2012年より、ヤブタを0度から3度の冷蔵庫に収納し、秋でも春でも真冬と同じ気温にすることが出来、ヤブタから発生する雑菌による香りの変化や、味の変化を大きく抑えることに成功しました。